腱鞘炎と反復運動損傷(RSI)の歴史

  1. 反復運動損傷-RSI-とは
  2. 今と昔
  3. 子供にも

反復運動損傷-RSI-とは

18世紀初期のイタリア人の医師、ベルナルディーノ・ラマッツィーニ(Bernardino Ramazzini)は、この問題を手首の腱鞘炎(腱とその周囲の腱鞘に起きる炎症)と表現し、「写本家や公証人の病気」と呼びました。
そうした職業には反復運動が付き物であったため、書記官たちは今でいうRSIにかかっていたのです。

しかし、その18世紀の終わりまでには、RSIにかかる人の数が減りました。
それはなぜなのでしょうか。


反復運動損傷-RSI- 今と昔

ラマッツィーニの時代の人々は、産業革命前の時代の人々でした。
その当時の人々は、機械の助けなしに長時間働きました。
その当時の仕事は、反復運動と注意力が必要でした。それがRSIの原因となっていたのです。

しかし、18世紀の末には、ヨーロッパは産業革命の時代に入っており、人力に代わり機械が用いられるようになっていました。
人間は反復的な作業を機械にさせるようになったのです。
それでRSIにかかる人の数は減ってきたのです。

・・・しかし、現代になって、仕事に関連したRSIが盛り返してきました。
それはなぜなのでしょうか。

一つには、機械の効率がますます上がり、人間の側が多くの仕事や仕事のスピードを上げざるを得なくなったからです。
そのため、反復運動が多い作業、集中力が必要な作業を長く行うことによってRSIが増えているようです。

反復運動損傷-RSI- 子どもにも!?

反復運動損傷(RSI)の子どもが増えています。

子どもたちが、家でも学校でもコンピューターを使う時間が増えているためRSIが子どもにも広がっているようです。

キーボードのキーやテレビゲームのコントローラーのボタンを繰り返し押していると、RSI同じ痛みや腫れを経験することになります。
親は、子どもの体の姿勢に気を配り、子どもがひじや手首をさすっていないか、しびれを訴えていないかなど、RSIに注意するようにしましょう。

サイト内関連項目テニス肘(家事の時などに腕が痛い)
サイト内関連項目腱鞘炎とRSI-手首が痛い-

昔から手首の痛さに悩んでいる人は多かった。
子供のゲームが原因で、手首を痛めることも。